城島光力の政治信条

「お百姓さんの手を見て美しいと思える人間になれ」
この言葉は小学校に入学した頃の私に、父が言った言葉です。以来、私にとっては父のこの言葉に込めた生き方、人生観がすべての根源となっています。サラリーマン生活約25年間を体験し、それこそ政治家に必要と言われる「ジバン・カンバン・カバン」すべて全くない中で政治の世界に飛び込んでからも、この父の言葉は私の政治信条の基本となっています。

  近年、勤勉、実直、真面目、正直と言った言葉をあまり耳にすることが少なくなってきたように思います。一方、日本社会は競争中心主義や市場至上主義一辺倒の行き過ぎた競争、即ち「強者の論理」が主流の「冷たい政治」が推し進められています。もちろん競争も大切なことですし、いわゆる悪平等になってはいけませんが現状は、公平・公正とのバランスが大きく崩れていると思います。その結果、様々な面で不公平・不公正な格差が生じています。一握りの富裕層とその他大勢の国民と言う格差もその象徴的な不公正な格差ではないでしょうか。

  つい最近までの日本は80~90%の人が中流意識をもつ公平な平等社会、即ち「健全な中間層の厚い」世界でも理想とされた国であったのです。しかし今やその良き「中間層の厚い社会」は崩壊しつつあります。まさしく雇用を始め、様々な面での競争中心主義による、即ち弱者切り捨ての政治の結果としての姿だと思います。本来、政治とは第一に社会的、経済的に弱い立場の人たちの為に、その役割をしっかり果たすべきものだと思います。即ち、正直に生きている人、また額に汗して働いている人たちにやさしい陽の当たる社会へと変えなければならないと思っています。とりわけ雇用の面においては、いわゆる働くことの尊厳がおろそかにされています。労働がまさに商品の一つとして扱われています。労働の流動化の美名のもとに「働かせる側の自由」は拡大し「働く側の自由と権利」はどんどん縮小しているのです。その結果、いくらまじめに働いても報われない状況になっています。人を大切にする社会であった日本が今や「カネ」が第一になってしまいましたが、私は人を本当に大切にする社会、「正直者が報われる」公平・公正な社会創りを目指したいと思っています。
"むこう三軒両隣"お互いに助け合う地域社会こそ時代をこえて変わらぬ社会の基本ではないでしょうか。ひとりひとりが自立した社会人としていきいきとくらせる社会、豊かで美しい自然と環境と共生した社会、そして日本を創りたいと思っています。